掲載日:2025年10月21日
コインランドリーの年間売上推移と季節変動
コインランドリーの売上は、季節や天候によって変動します。季節ごとの特徴を見ていきましょう!
春・秋・夏・冬、それぞれの特徴
春・秋:
衣替えのシーズンであり、花粉を避けて室内干しをしたいというニーズや、梅雨の影響で需要が増加します。特に秋は、12月に向けて冬物をまとめて洗濯する人が増える傾向にあります。
夏:
晴れの日が多く、乾燥機の利用需要が低くなるため、相対的に売上が減少する傾向が見られます。
冬:
12月は年末の大掃除や洗濯ラッシュ、そして乾燥機の需要が高まるため、年間で最も売上が高い月となります。1月、2月も冬物衣料の洗濯需要や乾燥機の利用が継続するため、売上は高い水準を保ちます。
このように、年間の売上推移を把握することで、一時的な季節要因による売上減少に不安を感じることなく、戦略的な経営が可能になります
コインランドリーB店の売上実例
では、実際、どれくらい季節によって売上に変動があるのでしょうか。弊社直営のコインランドリー店舗の売上実例をご紹介します!
※売上は店舗の大きさ、地域によって異なります。あくまでも参考にご覧ください。
【コインランドリーB店】
地域:郊外の住宅街/店舗坪数:20坪/機器台数:12台/売上(月平均):約77万円
B店は、生活道路沿いに位置する、新築のキレイなコインランドリーです。オープンして2年ほどですが、視認性が高い場所に立地しているため多く方にご利用いただけており、しっかり利益を出すことができています。
売上の変動は、先述したように12月がピークになっています。この年のB店は、衣替えのシーズンの秋から12月にかけて右肩上がりで売上を伸ばし、1・2月も比較的高い水準を保っています。
12月に売上が急増する要因
売上実例でも確認できたように、12月は売上が上がる傾向にあります。ここからは、その要因を詳しく見ていきましょう!
年末大掃除と洗濯ラッシュ
12月は、多くの家庭で年末の大掃除が行われます。この時期は、普段あまり洗わないカーテン、カーペット、毛布、布団などの大物洗濯物が大量に発生します。
家庭用の洗濯機では洗いにくい、あるいは容量が足りないこれらの洗濯物を、大型のコインランドリー機器でまとめて処理したいというニーズが急増します。
これは、コインランドリーの利用目的として最も多い「大物洗いをするため」という利用者の声とも合致しています。
※レースカーテンは縮む恐れがあるため、乾燥機にかけることを推奨しておりません。
乾燥機の利用需要が最大化
年末は冬場で日照時間が短く、特に雨や雪が降ると洗濯物が乾きにくくなります。そのため、乾燥機利用の需要が非常に高まります。
コインランドリーの乾燥機は家庭用に比べて高性能で速乾性があり、厚手の衣類や大物も短時間で完全に乾かせるため、特に冬場には重宝されます。
年末売上ピーク期の課題やリスク
コインランドリー利用者が増えることは嬉しいことでもありつつ、混雑やトラブル発生に繋がることもあります。
繫忙期を迎える前に、どのような課題やリスクが発生する可能性があるのか、覚えておきましょう!
機器の混雑・待ち時間増加
年末の繁忙期は、利用者が集中するため、洗濯機や乾燥機が常に稼働している状態になりがちです。
特に、12月30日・31日は混雑しやすく、利用者にとっては待ち時間が長くなるというストレスが生じます。
これにより、せっかく来店しても利用できずに帰ってしまう「無駄足」や、長時間待たされることへの不満が高まる可能性があります。
クレーム・トラブル発生
混雑はクレームやトラブルの原因にもなり得ます。例えば、
・洗濯物が放置され、次に使いたい人が利用できない
・乾燥機から出した洗濯物がぐちゃぐちゃになる
・順番を抜かされたり、自分の洗濯物を勝手に出されたりする
といった問題が発生しやすくなります。無人店舗が基本であるコインランドリーでは、これらのトラブルへの対応が遅れると、顧客満足度を大きく低下させる要因となるため要注意です。
両替切れや清掃頻度アップへの対応
売上が急増する時期は、両替機のコイン切れが頻繁に発生する可能性があります。また、利用者が増えることで、店内のゴミや綿ぼこりが溜まりやすくなるため、場合によっては、清掃頻度を上げる必要もあります。
12月の特需で初めて店舗を利用される方もいらっしゃるでしょう。店舗での不備や清潔感が保たれないことは、リピーター獲得の大きな障壁になってしまうかもしれません。
売上最大化のための施策
先述した繁忙期ならではの課題やリスクを踏まえた対策や、更なる売上アップを狙うための施策をご紹介します!
スタッフ増員・営業時間延長の検討
無人店舗が基本のコインランドリーですが、繁忙期は一時的なスタッフ増員も検討に値します。
清掃スタッフの増員:
利用客が増えることで汚れやすくなる店内を常に清潔に保つため、清掃スタッフを増員し、巡回頻度を上げることで顧客満足度を維持します。
緊急時対応体制の強化:
機器トラブルや両替切れに迅速に対応できるよう、緊急連絡体制を強化するか、必要に応じてスタッフを配置することも有効です。
営業時間延長:
24時間営業でない店舗の場合、年末の特定の期間だけ営業時間を延長し、より多くの利用機会を提供することも検討できます。ただし、深夜営業は地域の治安を考慮する必要があることも覚えておきましょう。
設備・清掃体制の強化
年末のピークに備え、設備の強化と清掃体制の徹底は欠かせません。
メンテナンス:
繁忙期前の点検・メンテナンスを徹底し、故障による機会損失を防ぎます。
両替機の管理徹底:
両替機のコイン切れを防ぐため、補充頻度を増やし、常に利用可能な状態を保ちます。
清掃の強化:
定期的な清掃はもちろん、利用客が多い時間帯には一時的な清掃スタッフを配置するなど、清潔な店舗環境を維持するための体制を強化します。ワタボコリの除去やゴミ箱の管理を徹底することで、顧客の離反を防ぎます。
キャンペーン・特別施策の事例
年末の売上を最大化するためには、この時期ならではの需要を捉えたキャンペーンや特別施策が有効です。
大物洗い割引キャンペーン:
年末大掃除のニーズに合わせて、布団や毛布、カーペットなどの大型洗濯物の利用料金を割引するキャンペーンは、特に集客効果が期待できます。
ポイントアップキャンペーン:
会員カードやアプリ利用でポイント還元率を上げることで、リピーターの獲得や客単価向上につなげられます。
チラシ配布やSNSでの告知:
近隣住民に向けて、年末需要を意識したチラシを定期的に配布したり、SNSでキャンペーン情報を発信したりすることで、認知度向上と集客を図ります。
まとめ
いかがでしたか?
コインランドリー経営において、12月は年末の大掃除や冬物の洗濯ラッシュ、そして乾燥需要の最大化が重なり、年間で最も売上が期待できる月です。
この大きなチャンスを確実に活かすためには、混雑緩和、クレーム対応、そして両替切れや清掃頻度アップといった繁忙期特有の課題への事前対策が不可欠です。具体的なキャンペーン実施、機器の増強やメンテナンス、稼働状況の「見える化」といった実践的な施策を講じることで、売上を最大化し、顧客満足度を高めることができます。
Fujitakaは、業界No.1のノウハウで、皆さまのコインランドリー開業をお手伝いします!「こんなコインランドリー店舗を作りたい!」「どんなコインランドリーが喜ばれるのか一緒に考えてほしい」など、お気軽にご相談ください。